韓国の康京和外相が日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄をホワイト国指定除外の報復措置として示唆した。

そもそも、GSOMIAが合意されたのは2016年。それまで協定なしだったことを考えれば、日本が困るか?と言えばそんなことはない。GSOMIAのメリットは双方にあるのであって、日韓の一方だけが得をするという性質のものではないので、この協定で全ての秘密軍事情報が交換されているかのような考え方は間違い。

 

 例を挙げてみよう。北朝鮮が弾道ミサイルを発射した場合、発射から上空に至るまでを韓国のイージス艦が、上空から着水までを海自のイージス艦が追尾することになり、日韓がそれぞれ入手したデーターを持ち寄って正確な北朝鮮の弾道ミサイル軌道を分析するというものがGSOMIAの仕組み。

要するに、日本にとっても韓国にとっても利益があるものです。

GSOMIAに基づく軍事情報交換は過去3年間で22件。その内の19件が北朝鮮の弾道ミサイル発射が集中した2017年であったことを考えると、北朝鮮による弾道ミサイルから防御する為のモノと考えられる。

 交換する秘密軍事情報は日韓双方に有益なものに限られる。持っている情報を全て出すのであれば日本は大損。

日本は情報収集衛星を光学2基、レーダー5基を保有し、北海道から南西諸島まで全域の信号情報を入手出来るが、韓国の衛星保有はゼロ。情報はいい加減な韓国イージス艦の情報のみ。38度線の脱北者情報なんて役に立たず、韓国がGSOMIAの破棄を交渉手段に出来ない。

なぜなら、韓国にとってGSOMIAは北朝鮮の短距離弾道ミサイルを防衛する為の唯一の手段であり、最も有益なのものだからです。その証拠に韓国の国家情報院長である徐薫は「内容上の実益と象徴的意味」を強調して破棄に慎重な姿勢を示している。


この「象徴的意味」とは、安全保障上で日米韓が結束を示すという意味であり、これを韓国側が乱そうとしていることは米韓同盟を破棄すると宣言しているのと同じ。

日本にしてみれば、米国のミサイル防衛システムを取り入れているので安全保障上は必要がないが、韓国は米国のミサイル防衛システムに入っていない。

GSOMIAを破棄すれば、北朝鮮にミサイルを撃つぞと脅されただけで降参しなければいけなくなる。

中国に対するミサイルの抑止力がTHAAD。


ホワイト国指定除外するなら自殺してやる!って言っているのと同じことです。


韓国はすでに韓国の人間がコントロールしているのではなく、北朝鮮の人間が全てを握っていると思うべきです。